明けましておめでとうございます
本年もどうぞよろしくお願いします
というわけで2005年ベストアルバム大賞
Hey Hey My My Yo Yo
Junior Senior
ただのパーティーアニマルかと思いきや天才だった童顔&ファットコンビが織り成す、かつてのダンスミュージックの復権を賭けた奇跡的な一枚!どこを切ってもハイトーンの最高なコーラス!コーラス!コーラス!正直、エレクトロニカも4つ打ちキックドラムも俺はもうノー・サンキュー。じゅうたんで煙草消すんじゃねえよ。アンダーワールドより初期のマーヴィン・ゲイの方が断然踊れるじゃないか。そういうことだよ。ウィー・アー・ザ・ハンドクラップ!ウィー・アー・ザ・ハッピー!見たか!ハッピーなんじゃ!!!音楽は好きですかと聞かれたら、迷わず大好きですと答えよう。このスーパーなレコードから遥かなるモータウンの旅へ出るのもまた一興。イエス・アイ・ライク・ミュージック
ハイライトトラック:I Like Music(W.O.S.B)
Digital Ash In a Digital urn
Bright Eyes
後天的な悲しみは全て虚栄心から来るものである。ああなりたい、こうしたい、こうなるはずだった、ああするはずだった。そして現実は結局のところ最も合理的でプロセスに従った結果をはじきだす。先走る感覚や、かつての思い出によって人間の約30%はがんじがらめになっている。ではそこから真の救済を得るにはどうすればいいのか。結論は不可能。もしくはフィッター・ハッピアーにOKコンピューターといって週末のジムに出かけるしかない。俺は労働者階級でもなければ、キリスト教の呪縛も感じたことがない。とても裕福だ。だというのにこの感覚はなんだろうか。半透明の死神が皮膚の一枚下から染み出してくるようなこの寂しさは。強くなるしかない。おそらく「Easy/Lucky/Free」という曲を死ぬまでiPodから外すことはないであろう。傑作。
ハイライトトラック:Arc Of Time (Time Code)
Sweet Spot
ゆらゆら帝国
前作「ゆら帝のしびれ」をさらに押し進めた怪作アルバム。「貫通前」や「急所」のようなパンクソングもあることはあるのだが、もう鳴りがざっらざらで初期のブルー・チアーばりのタイトさは完全にどっかへ行ってしまった。製作時、慎太郎がクラフトワークを聞きまくっていたとあって、リフとリズムがどこをとってもビザール。そしてやはり圧巻は「ソフトに死んでいる」。鼓笛隊の大太鼓の四つ打ちにどうやったらこんな音になるのか検討もつかないギターリフが右往左往。歌詞はといえばいつものいつもの慎太郎。言いたいことも無い。伝えたいことも無い。闇も無い。光も無い。まして痛みも無い。いやあ凄い。もういっかいぐらいライブに行けばよかった。ライブはまた違うんです。至宝。
ハイライトトラック:ソフトに死んでいる
The Invisible Invasion
The Coral
1stのブラック・スウィングやお前10代でそれありえんやろという強烈なヴォーカルを失った変りに、かなりポップでシャープに仕上がっている本作。その他の新人バンドと比べても演奏力からいってとりあえず別格。カンの「Oh Yeah」のエッセンスを抽出して3分半にまとめた「Far From The Crowd」などはもはや名人芸。ジュリアンのしたいことが何かようわからんストロークスとは対照的。何のひいき目も無しに見ればこれが2005のベストなのではないでしょうか。
ハイライトトラック:Come Home
URUSA IN JAPAN
あふりらんぽ
結局ワタシが好きなのはガレージです。つまり音が汚い。録音状態がすこぶるよくない。なんか音がこもっている。そんな最近めっきり減ってしまったガレージ・ミュージック聞きたい熱を満足させてくれた1枚。でも実際見たら演奏も上手くてびっくりした。こういったバンドはフロントのカリスマ性で寿命が決まるのですが、その辺は全く問題ないといえるでしょう。これであと3枚は作れるぜ。あふらりんぼ最高。はりたての弦が切れたああああ!!!ワン・ツ・スリ・フォ!!
ハイライトトラック:Haritateno Gen Did Cut!
Clap Your Hands Say Yeah
Clap Your Hands Say Yeah
今年一番の驚きは何と言ってもジョイ・ディビジョン。雨後の竹の子の如く顔を出す新人バンドにつけられたコピーによって、ありえないポジションに置かれてしまった暗黒バンド。時代の流れっちゅうのはほんまに凄いよね。昔、モリサワくんが「俺、ジョイ・ディビジョンみたいなバンドやりたい」とか汚れの無い目でいってたけども俺「うわ~それエキセントリックすぎるよ」と思ってたもんね。まあ、それはさておき、ワタクシの2005年のベストアルバムの見ておわかりの通り新人バンドは上手いことスルーしてお茶を濁している。というのもこれというキメアルバムが無いのと、結局振り返ってポストパンクリバイバルもかなり無理やりな切り口だったんじゃないかというのが結論。ディパーチャーなんかいい線いってると思うし、デッドもシングルのB面なんかすごくいいのだけど、やっぱ気合が足らんと思う。だってあんま変じゃないもん。まとまってるもん。それがなんとなく嫌(横暴)。ということでもう少し見守りましょう。そういう点でこのバンドは変。アーケイド・ファイアよりはクラップ・ユア・ハンズかなあ。かなあって。ベースがピーター・フックばり。
ハイライトトラック:The Skin Of My Yellow Country Teeth
Untilted
Autechre
エレグラでは何となく消化不良ぎみだったオウテカ。でもこのレコードは過去のアルバムと比べても格段にスカスカでリズムの複雑さと攻撃力が一番高い。もちろん一人で恐ろしく気分が高揚しているとき以外は開かずの間だけど。聞き込むことで延々とつづくアタック音の起伏に耳が慣れて、あり得ない情景が見えることがあります。ドラッグ無しでオウテカを聞き込む、日本人の根性を見よ。
ハイライトトラック:Iera
No Wow
The Kills
ゆら帝やホワイト・ストライプスのように現代のブルーズ会では楽器の最小構成からいかにグルーヴを叩き出すかという引き算理論が主流ですが、その引き算理論における遅れてきた一枚。シンプルなリズムループにギターリフ一発。ジョンスペがやりたかったのは、実はこういうことではなかったのか、というのは言いすぎかしら。ホワイト・ストライプスの真骨頂「ゲット・ビハインド・ミー・サタン」を抑えてのブルーズ枠ランクイン。
ハイライトトラック:At The Back Of The Shell
Down in Albion
Babyshambles
このアルバムよりもシングルのB面曲の方が断然よかったりする。リバティーンズがピートの完全ワンマンだと思われていた矢先にカールのソロバンド、ダーティ・プリティ・シングズ(バンド名は変えた方がいいんじゃないですか)のシングルが結構よかったので、ああ別にワンマンてわけでもなかったんだなあと感じる今日この頃。やっぱりリバティーンズじゃないとね。あえていうとバンドの下手さがマジック無き今、致命的なマイナス。
ハイライトトラック:Killamangiro
NIKKI
くるり
これはまた来週(来週かよ!!)
ハイライトトラック:(It's Only) R'n R Workshop!